2013年10月26日

やじうま議会ウォッチング

~将来を見据えた公共の在り方を検討してほしい。~

昨日、二宮町議会全員協議会が開催されました。
執行者側からはデマンドタクシーの運行、公共施設の再整備に関する基本方針、二宮町教育委員会点検・評価報告書、梅沢海岸水難事故の概要についての報告

議会側からは予算に伴う予算計上、議場・委員会における録音の可否、一般傍聴人による休憩中の委員会の写真撮影の可否について話し合われました。

全般的に言えることは、執行者側も議会側も一つの問題を政策提案まで持って行こうという当事者意識がないように感じました。公共をどう捉えているのか、公共責任の所在はどこにあるのかと疑問に思いました。

公共施設の再整備はもっと将来を見据えた提案があるのかと思ったのに、①将来を見据えた施設配置②公共施設の多機能化と統廃合③効率的・効果的な管理運営④計画的な施設整備にとどまっていました。

現在65ある施設を今後50年維持管理するには年間4.9億円の改修費が必要になるが、実際は1.3億円しか当てられないとのことでした。

全国的には公共空間に民間、企業、住民を参入させ、地域に大胆に開くことで、その空間であがった利益をその空間の維持に還元し、さらには地域活性化につなげる新しい手法「公共空間のリノベーション」が行われています。こうした発想が出てくるのかと思いましたが、残念ながらその気配はありませんでした。

小学生二人が海に呑まれた梅沢海岸の事故についても、その後海岸に降りることができる箇所を調べたら26箇所もあり、今後予備費でネットフェンスを整備するそうです。現在も見つからない子どもについても災害ボランティアの人たちに見まわってもらっているそうです。

今回の事故は痛ましいものですが、このことから再度地域防災体制、防災教育の在り方、そして災害時の危機管理体制をつくる機会と捉えて、検討しなくてよいのでしょうか。議員発言の中には家庭教育の問題にすぎない、町は海上保安庁に継続依頼し、災害ボランティアに依頼していてベストをつくしているから問題はないと言っているように思えるものもありました。

社会福祉協議会で今年発足させたばかりの災害ボランティアの方たちに依頼するだけでよいのでしょうか。災害ボランティアの方たちはボランティアの受付、見守りのローテーション、その連絡体制をつくるのに大変な労力を割いています。また、この事故の対応で町行政は他の件がおざなりになっている場面もあったようです。

こうした時に町内の住民力を集結する仕組み、どうPRして、集まった人たちへの連絡を円滑に行う方法を提案してもらいたかったと思います。また、海だけでなく、傾斜地を開発した住宅地がありますが、万全な対策が出来ているのか、また将来危険がないように都市計画がなされているのか、さらに地域住民をまきこんだ細やかな災害時の対応の仕組みなど検討してほしいと思います。

明日から議会報告会が始まります。
26日(日)は富士見が丘防災コミュニティセンターで14時~17時。
29日(火)は梅沢老人憩いの家で18時~21時。
11月1日(金)19時~21時一色防災コミュニティセンターです。



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